(2016.6.19 発声講座受講)

◆レポートM
しとしとと雨の降る京都。
パナムジカ主催、川井弘子先生の発声講座、合唱人のための「うまく歌える『からだ』のつかいかた」を、MEAより二名受講。
講座は同名の著書を元にしたもの。著書内では、合唱の伝統的な感覚表現を、解剖学の視点から紐解く試みがなされています。
(「あごの力をぬく」・「声を集める、前に飛ばす」・「のどを使わないで」
…などなど)

講座では、受講生5名をモデルにして、声の悩みを聞き、実際に歌ってみながら、その場でご指導。
MEAからも、モデル受講生として1名参加!
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※写真掲載パナムジカ承諾済み

指導を受けた全員に共通していた感想は、「え、こんなんでいいんですか?」でした。 
先生がされたのは、「歌おう」としすぎる意識や、「ここができていないから直そう」とする意識を、薄めること。

指導を受ける前と受けた後では、外から聴いていると明らかに音の響きが違う!
…けれども、歌っている本人としては、普段より力をぬいて歌っている「頑張っていない」状態のため、うまくいっているという自覚がないようです。。。

「『何をするか/何をしなければいけないか』ではなく、『何をしないか/何をするのをやめるか』、を考えよう。」

指示や指摘、或いは自分が感じている問題点を解決しよう!ということに意識が集中しすぎると…逆にそこが原因で力が入り、全体を崩してしまう…。
ひとつのことを、やりすぎていないか?
一方向に真面目に向かう中にも、個々人、自分の身体と照らし合わせて、振り返ることも必要なのかもしれません。

自分の声は、人に聴いてもらうしかわからない。
自分の意識や感覚は、自分にしかわからない。
有意義な気付きを沢山いただけたセミナーでした。気付きを基に、早く歌いたい!

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発声のためのからだ作りについて

2年前に、ネットで色々と調べながら自分でボイトレをしました。当時から現在まで感じたことを踏まえつつ、今度は奥さんとボイトレをがんばろうと思っています。

ボイトレにあたり「誰でも歌はうまくなる!広瀬香美のボーカル・レッスン」のテキストを購入しました。

同じ女声・ソプラノということと、テレビ番組が放映中ということから選んだのですが、これが思いのほか良かったので、実践しながら紹介していこうと思います。

からだ作りから始める

この本の第一回は「歌えるカラダをつくろう」ということで、筋トレから始まります。ボイトレと筋トレって、あまり関係無いと思いがちです。実はそんなことは全くなく、私はむしろ最も重要と考えています。

合唱をやっていると、何らかのボイトレを受けてある程度まで発声が良くなります。その過程で自分なりの歌い方・フォームが決まっていきます。決まったフォームで歌うので、使う筋肉も決まっています。その筋肉が鍛えられていくうちは良いのですが、そのうち限界が来ます。限界が来たまま、フォームを変えられずにそのまま何年も成長できない…、そんな人が結構います。私もそうでしたし、奥さんもそれに当てはまると思っています。
 フォームを変えるための、からだ作りはとても重要です。とはいえ発声の時にどのように筋肉を使っているかは人それぞれなので、その人にあったトレーニングを行う必要があります。今回は奥さんの得意・不得意の傾向から、この本に載っている体幹を鍛えるトレーニングを中心に行うことにしました。
【筋トレ⑤高音を出す(その1)】
1.うつぶせになり、両手を顎の下で組む。両足はつま先を立てる。
2.ひじとつま先を支点にして、肩からかかとまでが一直線になるようにし、30秒~1分の間静止する。
これを実践すると、体でプルプルしてくるところがあります。体幹、いわゆる支えを維持するための筋肉が効いている証拠です。
*中・上級者向けのトレーニングと感じました。この本で「腰に痛みを感じたらすぐにやめましょう」とある通り、自分に無理なトレーニングをするとかえって変なフォームになります。注意して実践してください。

トレーニングの記録をする

筋トレなので継続して行うことが重要です。この本は1回あたり1週間分ですが、練習メニューを決めて、残しておく記録簿があります。方法論だけでなく、実践できるようにしてあるのは良いと思っています。
私が2年前に行ったボイトレの場合、一瞬下手になったと感じたときがありました。具体的にはピッチが下がったりと、音程が不安定になりました。
今思えば、響かせ方を変えただけで呼吸の根源となる筋トレが伴っていなかったのが原因でした。そのときは、このブログに書き残していた筋トレを継続するとそのうち発声も改善していきました。トレーニングを通じて自分の発声の向上を感じるためにも、一瞬下手になった・声に違和感を感じたときのためにも、記録を残しておくことは重要だと思っています。

歌を更にうまく歌う (3)

『歌をうまく歌う』とか書いておきながら、これって発声法ですよね…と自己ツッコミ。
これまで、長々と書きましたが音を出す際に重要なのは以下の通りです。
・姿勢
・腹式呼吸
・口の形
・息の流れ
・軟口蓋の響き

“脱力した姿勢で腹式呼吸し、顎は脱力、表情筋を引き上げて頭声の息の流れで軟口蓋を上げて響かせる”と良い音が響かせるようになるのですが、普段出来ない人が練習でいきなり出来るくらいなら、こんなこと書いていません(笑)。
とはいえ、合唱初めてすぐの人は、どれから取りかかれば良いか分からないと思います。私の主観ですが、こうしたら良いのではないかという順序別に書いていきます。
姿勢と腹式呼吸をセットで意識する
ここでいう姿勢とは、上体が脱力して、腰から肩までのラインがまっすぐになっていることを指します。ブレスのことで書いたように、息を吐く時は腹筋に力をいれて、息を吸うときにはお腹の空間を空けて、ということを両立させる最適な姿勢があります。歌うときにその姿勢を維持するだけです。
歌ってみて口の形と息の流れを実践する
歌を更にうまく歌う (1)で書いた、ミックスボイスの出し方を覚えましょう。やり方はいろいろと書いているので参考にしてください。上の項目に加えて、口の形と息の流れが必要となります。
条件に当てはまる好きな曲が見つかれば、別に読まなくても『どうすれば歌えるんだろう』って試行錯誤しているうちに体で覚えちゃいます(笑)。
軟口蓋を開けて響きを入れる
『良い声を出そう』とするあまり、最初にこれを意識しちゃいがちなんですが、それは罠です。私も罠にハマってたんですが(笑)、上の項目が出来ていないと首周りの変なところに力が入ってしまい、長い時間を棒に振ってしまう可能性が高いです。
日頃から意識すること
『腹筋』と『軟口蓋の響き』は日常から意識すると、それだけ上手になります。中村先生を例に出すと、しょっちゅうジョギングしているのは、体型維持のためだけではないと思います(笑)。また、日頃の声から良い声なのは、軟口蓋の響きのおかげです。
次の練習でもっとうまく歌いたいと思っている人は、試しに毎日5分でよいです。集中してブレス練習や、ハミング練習をすることをお勧めします。きっと次の練習ではうまく歌えるというか、楽に歌えるということが実感できると思います。

歌を更にうまく歌う (2)

前回は、胸声~頭声をうまく繋いで歌うことを書きました。
この歌い方ってミックスボイスの出し方なんですよね。
ミックスボイス | Wikipedia
胸声の最高音域近辺では声門閉鎖が急に弱くなり、音色、音高ともに不安定になる。特に閉鎖がしっかりして呼気の少ない声で高音に移ると、閉鎖が弱まった瞬間に声帯の振動状態も急変し、声が裏返ってしまう。もし始めから閉鎖の弱い声で高音に移ったのであれば声の裏返りは起こりにくい。それを意識的に行い、息を多く流したり、柔らかく軽めの声を用いるなどで過剰な声門閉鎖を避けて歌うのがミックスボイス(ヴワ・ミクスト)の典型である。
この出し方で出された音は、おそらく弱々しい音になると思います。なので、合唱ではこの音に響きを加えることが必要になります。
響きを付ける
音に響きを付けるやり方は簡単に書くと以下の流れです。
・ハミングをする
・ハミングを出した響きで音を出す

これは以前、胸声を出すで書いた内容なんですが、これが出来るようになるのは本当に難しいです。私も奥さんを教えていて痛感しました(笑)。
ここで付ける響きがイマイチだと、胸声・頭声を分けた歌い方をしたほうがましな響きになったりします。今回はハミングで響きを付けるやり方と、ハミングの響きを音にするやり方に分けて書いていこうと思います。
ハミングのやり方

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響かせるのは図で示した箇所、軟口蓋です。ここを十分に響かせる方法を、順序をおって解説します。
・姿勢
脱力して、腹式呼吸を強く意識しましょう。
・口の形
口の中は「ア」とか「オ」を出す形で、唇をすぼませることで口を閉じます。よく「卵を飲み込んだ」ような口の形と例えられますが、あまり広げすぎると顎が力んでしまうので、力まない程度に口の中を開けましょう。
・響かせる
軟口蓋を上げ、ミックスボイスの息の流れで、適当に何か音を出しましょう。無理のない地声の音や、ファルセットのような高音が良いです。その状態で鼻を少しつまんでみて、軟口蓋が響いていることを確認しましょう。
*ここで十分に軟口蓋の響きを付けることが重要です。
音を出す
ハミングで軟口蓋を響かせたまま、少しずつ、すぼませた口を開けていきます。この時に軟口蓋の響きを保たせることが重要です。母音の出し方で書いたとおり、何かしらの母音になると思います。
ここで、「声」ではなく「音」にすることを強く意識しましょう。「ア」とか「オ」の口にしようとすると、あっという間に響きが失われてしまいます。
最後に
…響きについて文字で説明することは難しいです。ハミングなんて当たり前のようにできる人がほとんどだと思いますが、本当に『響きの入った』状態になるのには、かなり時間がかかるんです。
これは軟口蓋を最初から十分に響かせることが出来ないのが理由で、奥さんの場合、トレーニングしてから十分に響かせるまで20~30分かかっています。軟口蓋は響かせることで、ストレッチされて響きが増します。なので、軟口蓋の響きが足りていない人は、日頃からハミング練習をすると良いです。地声も響きののった、良い声になりますよ。

歌を更にうまく歌う (1)

前回、母音の出し方についてで “ア” を出すときの舌の位置が定位置と書きましたが、今回は、合唱で “ア” を歌う時に、舌の位置がちょっと引っ込んでいる人向けの話です。
というか、この状態になっているのは、ちょっと前の私もそうで、奥さんもそうなんで頑張って教えているところなんです。多くの方がこの状態にハマっていると思いますので、自覚していなくても鏡を見て自己チェックすることをおすすめします。
この状態を克服するのは本当に難しいです。勘違いとか間違っているところがあればごめんなさい(笑)。
舌の位置が引っ込んでいるのは、軟口蓋を上げた時に一緒に舌の力も入っているからです。この状態で頭声を出すのは簡単なのですが、胸声はうまく出せません。なので、今回の話は胸声と頭声で歌い方を変えている人向けの話だったりします。
音の跳躍をうまく歌うでさらけ出しているんですが、私も完全に出し方を忘れちゃっていました(涙)。
この状態で出す頭声は口の奥の空間が十分で無いので、良い意味では『響きが澄んだ』、悪い意味では『尖った』音に聴こえます。
せっかくの良い声が何だか矯正されたような、そんな響きになっちゃうんです。本当にもったいないです。
この状態を克服するのはいろいろな方法があると思いますが、楽しみながら上達するのが VoxMEA の持ち味なので、私としてはきっかけとして歌を歌ってみるのをオススメします。カラオケとか唱歌とか、なんでも良いです。ただし、選ぶ際は以下に気をつけた方が良いです。
・地声から声がひっくり返るまでの音を把握して、その音域に近い曲にする
・できれば低声から始まってだんだん高音になる曲にする
・好きな歌にする
参考サイト : 音域データ! @ ウィキ ~この曲の最高音はどこ?~
自分らなりに、この条件に当てはまる曲を探してみた結果がこちらです。好みが偏っているところは勘弁してください(笑)。


完全に奥さんのカラオケの持ち歌なんですが、
女声のこういう曲は他にも探せばいろいろと出てきます。


日曜日の朝に再放送している新・三銃士のエンディングです。
原曲はいきなりサビから入るのであえてこれにしました。
簡単に歌えそうなんですが、実際に歌ってみるとそうは行かない。
平井堅の歌唱力の凄さが理解できる曲です。
ドラマ(人形劇)も面白いので、休みの朝にダラダラと観るのはオススメ(笑)。

選んだあと、歌う際に注意することは以下のポイントです。
軟口蓋を上げない
声に響きを持たせようとすると軟口蓋を上げなくてはならないのですが、軟口蓋を上げることで舌が固まってしまうので、ここはあえて軟口蓋を上げずに歌います。
息の流れ・腹式呼吸を意識する
こういう曲を最初から地声で歌おうとすると、途中で声が裏返っちゃいます。なので、最初から頭声を出す「ロウソクを消さずに歌う」息の流れを意識することが重要です。表情筋を凄く意識しましょう。
それに付随して腹式呼吸で息を出すことで高音まで伸びよく出すことが出来るようになります。脱力して、お腹にしっかり空気を入れる姿勢も重要です。以前書いた、歌うときの口の形についてはこの辺がゴチャ混ぜになっていたんだな~と反省。修正しておきます。
絢香と平井堅が歌っている動画がこれです。

動きがついている分、上体が全くブレていないことが分かりやすいです。歌っていると、アクセントとかフォルテの際に体が前のめりになって、背骨が曲がってしまうんですが、こういう癖は本当に注意しなくてはと思えます。
長くなってしまったので今回はこの辺でいったん区切ります。合唱が趣味でもカラオケは嫌(苦手)…って人は結構いるんですが、曲を最初から最後まで歌い切ることは、歌う技術の向上になるんじゃないかな、という話でした。

母音の出し方について

今日は、分かってしまえばビックリするほど簡単なのですが、分からないと本当に難しい母音の出し方について調べてみました。
母音について
声帯で生成された音は、声道(喉と口)の形で決まる共鳴によって特定の周波数が強調されます。こうして作られるのが母音です。ここで強調される特定の周波数をフォルマントというそうです。声がどうやって作られるかは以下のサイトに詳しいので、調べたい人はどうぞ。
声の種類と発声のしくみ | 研究開発 | OKI
フォルマント | Wikipedia
日本人は、こうやって強調された周波数を持つ音を聴くと、5つの日本語の母音のうち1つの母音に頭の中で変換します。”1つの”っていうところがミソで、出している自分にはあいまいな母音に思えても、聞いている人には必ず何かしらの母音に聞こえるんです。合唱では、この特徴を利用して母音の発声をすると、もの凄く楽に歌えるようになります。
母音の出し方について


合唱における最も良い喉の開け方は、以前歌うときの口の形についてで書きました。なので母音をそこから先でうまく出さないといけません。母音が変化すると口の中の形が変わってしまう…。そんな人がうまくなるかもしれない母音の出し方のコツが、いつもお世話になっているサイトで紹介されていました。
発声についての色々な問題が解決するかもしれない、「母音」のボイストレーニング | 烏は歌う
定番の発声練習である「あーえーいーおーうーおーいーえーあー」(音程はつけてもつけなくても良し)を、
・口を「正しく」しっかり開き
・あごの開き具合は一切変えずに
・「あ→え→い」は「舌」の動きだけで母音を変化させる
・「い→お→う」も「舌」の動き、できなければほんの少し「唇」をすぼめることで母音を変化させる
という練習を、最近よくやっています。

なかなか気付きにくいことをさらっと書ける人は凄いです。VoxMEAも発声練習で”アエイオウ”をやっているんですが、これを読んでやってみると、”アエイオウ”を発声練習でやっている意味が理解できます。
“アエイオウ”をやってみる
上記のサイトに紹介されているとおり、喉や舌に力が入りやすいので、感覚を掴むためにはまず、出しやすい地声で練習してみるのが良いと思います。
“ア~”って言っているときには、おそらく舌は定位置にいると思います。この時点で舌に力が入らないように注意しましょう。その舌を少しずつ前に出していくと少しずつ”エ”に近付いていきませんか?なんなら唇の外に舌を出して『ヴェー』ってなっても良いかと(笑)。
“エ”が出せたら、そのまま舌の先を持ち上げていって、”イ”に近づくポイントを探してみてください。”イ”ができたら上に書いてあるように、唇を使って”オ”、”ウ”を出してみると良いと思います。
“イ”→”オ”→”ウ”では顎を動かしてしまいがちなんですが、あくまで舌と唇だけで母音をコントロールすることで、良い響きが保てるようになります。

舌の位置と母音を表しているちょうどいい絵が Wikipedia にあったのですが、私は図に示しているように舌の先で母音を調整するようにしています。響きの空間を作るには一番良いのかな、というのが理由です。違ってたらごめんなさい(笑)。
注意点
自分の出している母音がどうやって聴こえるかは他の人に聞いてもらってアドバイスを受けると良いと思います。”イ”、”エ”は特に、曖昧に出しているつもりでも意外と”イ”、”エ”に聞こえていたりするので、出すのがグンと楽になったりします。
コツが分かったら例えば課題曲の “Ne timeas, Maria” の入りの母音だけ(“エ”→”イ”→”エ”→”ア”)出して練習してみたりすると、出しやすさが実感できると思います。
あと、地声でやっていると楽なのですが、実際に歌ってみると舌や喉に力が入りやすいです。力が入りやすい母音の代表格は”イ”です。逆説的になるかもしれませんが、もし巻き舌が出来ないのであれば一度、巻き舌を練習してみて「舌根の力を抜きながら舌を上げる」感覚を掴むと良いと思います。

高音で喉が固まってしまう人用のトレーニングが素晴らしすぎる

高音で喉が固まってしまったり、喉仏が上がってしまう人用のトレーニング法をいろいろと探して試していたんですが、ここで紹介されている方法が素晴らしすぎました。
「高音」を出す!~実践編~ | 烏は歌う
ヘソを見てボートを漕げ – ヴォイストレーナー チャトラ猫の原稿倉庫 – Yahoo!ブログ
ボートを漕ぐつもりで床に座ってみましょう。膝は立て脚は開いて安定を保ちます。そのまま後ろに倒れながら「フンッ」と鼻で笑います。それを数回繰り返してみましょう。元の位置に戻ったとき、自然に息が吸えていることが確認できましたか?きちんと息を吐ければ吸うことは自然にできるのです。それ以上に息を吸うことは胸が硬くなってしまい、結果的に声を疲れさせます。倒れたときに上を向くのもいけません。アゴが出た状態になって首筋を固め響きが扁平になるからです。だから自分自身のオヘソを見ていてください。次に、「フンッ」の代わりに「フ~ウン~」にしてみます。適当な高さの音で「フ~」を伸ばし、「ウ」で4度上の音にしましょう。「ン~」で元の高さに戻ります。姿勢も同様に「フ~」で倒れ始め「ウ」のときに一番後ろに行きます。実際のボート漕ぎでも、最も力が出る瞬間でしょう。「ン~」は「フ~」よりも短くて良いのです。その分が息継ぎの時間になるからです。これも何度か繰り返してください。そして半音ずつ上げていきます…
このトレーニング法を図示してみました。

座って基準となる音で「フー」と発声しながら後ろに倒れる

ボート漕ぎのような、一番後ろに倒れたところで、4度上がって「ウー」と発声

もとの姿勢に戻りながら「ンー」と基準となる音を発声

どこが素晴らしいか
高音で喉を固めないコツは当たり前なんですが『喉周りの筋肉を緩める』ことと、意外と分かっていない人が多いんですが『腹筋・背筋を使う』ことです。なので、頭声を綺麗に出そうとするボイストレーニングは『喉周りの筋肉を緩めながら腹筋・背筋を使う』ことなんですが、これと合わせて高音を出そうとすると、どれかの意識が抜けてしまうんですよね…。
なので、視線を下に向けて、顎を下がらせることで強制的に『喉周りの筋肉を緩める』ことと、後ろに倒れることによって『腹筋・背筋を使う』ことの両方が一度にできるこのトレーニング方法は素晴らしいんです。少なくとも、練習で指揮者の『重いものを持ち上げるように高音を出す』っていう例えが実感できない人は、一度、このトレーニングをやってみて、どこの筋肉を使うべきなのか知ると、高音の出し方についての意識が変わると思います。
とりあえずキーボード置いておきますね(´・ω・`)
by musicsan

初めは低音から始めて、4度上がった音が地声で裏返る辺り(個人差はあると思いますが、私はミとかファ)を重点的にやってみると良いです。

歌うときの口の形について

今日は歌う際の基本かつ、できているようで意外とできていない口の形についてです。
基本形について
『力を入れるところ』『力を入れないところ』を図示しました。目の周りの筋肉(眼輪筋)が下にずれていますが気にしないでください(笑)。


力を入れるところ … 軟口蓋を引き上げる筋肉(咽頭筋)・目の周りの筋肉(眼輪筋)
力を入れないところ … 顎を動かす筋肉(頚筋)・舌を動かす筋肉(舌筋)
『力を入れるところ』『力を入れないところ』を上手に組み合わせて、声帯をうまく引き伸ばし、口の中の空間を十分に開けることによって響きのある歌を歌うことができます。
意外とできていない
歌う上で基本となる口の形なんですが、『腹筋の支え』と同様に発声練習では意識をするものの、アンサンブルになるとできてなかったりします。母音とか子音の問題もあるんですが、例えばオクターブの跳躍を考えます。胸声と頭声とが切り替わるような跳躍を同じ母音で歌ったときに、“出し方を変えているな~”という人、いませんか?そういう人はまず間違いなく口の中の形を変えています。
経験的に、高音から低音に推移するときは軟口蓋や眼輪筋が下がり、低音から高音に推移するときは顎や舌に力が入って上がることが多いと思います。口の形を維持することは手続き記憶なので、習慣付けると、意識しなくてもできるようになります。
頭声で歌える人はそのままの口の形で胸声も出せるようにした方が良いです(“胸声を出す”)。
頭声が出せない人は初心者の方が多いと思います。きちんとした口の形が出来ていないと、頭声が出せるようになっても、そのうち伸び悩むことが多いと思います。初めにこの口の形を強く意識付けて、できるようになることが上達への近道です。
形の作り方
どんな低い音でも高い音でも理想の口の形を保つには、普段通りの筋肉の使い方では難しいと思います。自分の弱点を理解した上で、筋肉を前もって準備することが重要です。
軟口蓋を引き上げるのはよく『あくびをするように』って言いますよね。あと個人的にはハミングをすることで、響きを軟口蓋に当てて刺激したりします。中村先生はたしかこの前の飲み会で『朝起きたら軟口蓋を上げてうがいをする』って言ってました。初心者の方は軟口蓋が見えないので、本当に上がっているか、分からない方も多いと思います。人に見てもらうか鏡を見て、使っている筋肉と口の中の形を意識することをオススメします。
眼輪筋は、目を見開いたり、眉毛を上げることで引き上げることができます。なので、この筋肉がうまく使えているかどうかは鏡を見れば分かります。イマイチな人は下記の体操が良いかと。美容効果もあるので本当にオススメ!
小顔体操 小顔ストレッチ たるんだ表情筋を簡単な体操で鍛えよう
鍛えると書きましたが、どちらかというと眼輪筋を含めた表情筋の稼働域を広げることで文字通り『活き活きと』歌うことができるようになります。
顎・舌に筋肉が入ってしまう人にはストレッチで筋肉をほぐすことが重要です。これまた美容効果テキメンです!
表情筋マッサージ:日経ウーマンオンライン【小顔美人マッサージ】
「ぐりぐり小顔マッサージ」・「強力あご上げストレッチ」 は普段、顎や舌に力が入っている人は試してみると良いと思います。このストレッチ法は『巻き舌ができない』って人が、巻き舌の練習をする準備運動として特にオススメです。
口の形ができるようになると
この口の形が出来ているか確かめる方法は『息が前に飛んでいるか』です。息がまっすぐ前に飛んでいるようでしたら、この口の形が出来ていません。昔、演歌歌手がロウソクを消さずに歌うっていう例えで教えられたんですが、このエントリーを書くにあたってCMを見つけました(感動)。まさにこんな感じで歌えるようになります。
*ボリューム注意*

*7月4日追記
ロウソクを消さずに歌うっていうのは頭声~胸声をスムーズにつなげるために必要な息の流し方で、軟口蓋を上げるのは響きを入れるために必要かな、と思います。書いたときにはこの辺がゴチャ混ぜになっていました。

ボイトレで気づいたこといろいろ

相変わらず暇をみてはボイトレしています。
今日は、やっている中でいろいろと分かったことをメモ書き程度に書いていきます。
巻き舌について
巻き舌をできるようにするポイントで奥さんに巻き舌を教えたのが約一ヶ月前でしたが、今は余裕で巻き舌ができています。本当にちょっとのきっかけで出来るようになります。
教えていて分かったんですが、巻き舌をしようと意識し過ぎると息を強く流そうとするので、聞いているとアタックしているように聴こえます。出来るようになったら、自然の息の流れで出来るようにするのが次のステップです。あと出来るようになった本人談として『ドイツ語で”BACH”の”CH”を発音しながら舌を歯の裏側に持ってくると舌先が震える』だそうです。やってみましたが、確かに息の当て方が巻き舌をするのにちょうど良い感じなので過去記事に追記しておきました。
ブレスについて
ブレスのことで、腹斜筋を使うことについて書きました。奥さんもそうなんですが、女の人って腹式呼吸法の入り口が『おヘソの下、丹田の位置を意識する』ことなので、腹斜筋って言われても…って感じでした。そんな方に具体的にどこをイメージするかです。


①口は開放させて(『ハー』とか)できるだけ抵抗を無くした状態にします。その状態で、図に示すまでもなく、いつものようにおヘソの下を限界まで押して息を出し切ります。

②息を限界まで出し切ったら、図のように脇腹を意識して内側にお腹を絞り上げます。上手くいくと息を出しきった状態から、さらに息が出てくると思います。ここで使っているのが腹斜筋です。
イメージが掴めたらブレスをするトレーニングをすると良い感じに鍛えることができます。うちらがしているのはこれです。
腹から声を出す!その2 | 烏は歌う
・レベル3→瞬間的にお腹を凹ませて「sh!」、即座に腹筋を緩ませて吐いた分だけ息を吸う(吸うというより緩めたら勝手に空気が入ってくるイメージ)、即座にお腹を凹ませて「sh!」、即座に腹筋を緩ませて…というのをエンドレス
スタッカートブレスは結構メジャーなボイトレなんですが、こっちは少しマイナーかも。
スタッカートブレスの変形です。
練習の例としては、だいたい120bpm(1秒間に2呼吸)前後で、30秒1セット。
きつかったり楽勝だったりなら、適量になるようにセット数や拍を調整してください。
(いきなり180bpm・1秒間に3呼吸くらいでも行けるかな?)
「sh!」を「ハッ!」に変えてみたり、スピードの限界に挑戦してみたりすると、かなりの負荷です。

呼吸法でよくやるような「shu」とか「shi」とかでは圧力がかからず腹筋を鍛えられないので「sh!」を意識して出しています。姿勢は重要なので、できれば壁に背中をつけた状態で。書いてあるように♪120で1分間やろうとすると、腹直筋だけでは苦しいです。うちらは腹斜筋を使わないと持ちませんでした。
こうして腹斜筋が使うように出来ると、お腹をおヘソの下の「点」で支える状態からおヘソの下から脇腹にかけての「面」で支える状態に変化していきます。一週間くらい続けると、横隔膜にかけられる力が増えて、いつもより楽に歌えることに気づくハズなので、まだな人はぜひ!ひょっとしたら今日からでも合唱祭に間に合うかもしれません!!(笑)

ブレスのこと

今年は課題曲がルネサンス曲ということもあり、練習のなかで個人アンサンブルをする機会も多いと思います。これって別に度胸試しとかいうわけではなく(そういう観点もありますが)、「ひとりひとりが優れた歌い手であり、そういう人達が集まった合唱を演奏したい」という創団当初からの信念の顕れだったりします。ひとりひとりの歌を聴いていると「この人、ここの音程がいい」とか「表現力あるな~」とか、日ごろ一緒に歌っていると分からない、意外なことが分かったりしますよね。そんな個人アンサンブルでは避けては通れないブレスの問題について調べてみました。
声を出す仕組み
基本的な事として、声を出す仕組みについて確認します。声は呼気が声帯を通過することで生じます。声帯は伸縮させることによって音程の高低を制御することができます。この内容の詳細については以下のサイトが詳しいです。
声帯と声の関係 | 吟詠の為のボイストレーニング
なので、ブレスの勢いが足りていないと、そもそも十分な声量を出せません。声量が足りていないと、正しい音程でも個人アンサンブルではハモったように聞こえません。また、パート同士の音が聞こえないとピッチが狂っていくことが多いと思います。
でも肺活量の低い人って、声量を出そうとするとすぐに息が持たなくなりますよね。
ブレスを増やす
調べるまで、この辺りを勘違いしていました。「肺活量って個人差があるからな~」と思っていました。
9なぜ腹式呼吸が必要? | 声の豆講座
よく私は肺活量が少ないからだめなんですぅ、とおっしゃる方がいますが関係ないです。そもそも肺の大きさにそんなに差があるわけじゃないですから。肺活量が少ないということは、呼吸が下手ということなんですね(^_^;)。だから大丈夫、肺活量は多くすることが出来ます(^^)。
確かに言われてみれば、肺の大きさに個人差がメチャクチャあるわけがない。問題なのは姿勢と筋肉の使い方なんですよね。
姿勢を良くする
良い声を出すためには絶対に必要です。練習の最初に当たり前のようにやっていますが、歌う際に、本当に正しい姿勢になっているかチェックする習慣はつけておきたいところです。
姿勢を良くする簡単エクササイズ2つ | 烏は歌う
後ろ姿に自信を!正しい姿勢とは #02 | 東京ナイロンガールズ
チェック法は背中を壁にできるだけぴったり付けること。胸が前に出ていると胸郭に十分な呼吸が入っていきませんし、腰が前に出ているようだと特に背中が膨らんでいきません。
筋肉を使う
個人的に最大の収穫でした。腹直筋しか使っていなく、腹斜筋を使ってなかったんですね。腹斜筋ってなに?って人は同じサイトの以下のエントリーを参照。
腹から声を出す!
腹から声を出す!その2
いや本当にブレスが伸びてビックリしました。その2で紹介されているボイトレ的腹筋トレーニングは毎日、通勤中の車の中でやっています(笑)。ブレスが伸びるから何?っていう話もありますが、息に余裕ができることで曲の一つ一つのフレーズを楽に歌うことができますし、ロングトーンでの支えもしっかりしたと感じています。自分にこんな基本的なところで伸び代があるんだと実感できました。
合唱って、初めてやるときは歌い方をイメージで伝えられることが多いので、こういった勘違いとか見落としをこれからもできるだけ見つけていきます。