歌を更にうまく歌う (1)

前回、母音の出し方についてで “ア” を出すときの舌の位置が定位置と書きましたが、今回は、合唱で “ア” を歌う時に、舌の位置がちょっと引っ込んでいる人向けの話です。
というか、この状態になっているのは、ちょっと前の私もそうで、奥さんもそうなんで頑張って教えているところなんです。多くの方がこの状態にハマっていると思いますので、自覚していなくても鏡を見て自己チェックすることをおすすめします。
この状態を克服するのは本当に難しいです。勘違いとか間違っているところがあればごめんなさい(笑)。
舌の位置が引っ込んでいるのは、軟口蓋を上げた時に一緒に舌の力も入っているからです。この状態で頭声を出すのは簡単なのですが、胸声はうまく出せません。なので、今回の話は胸声と頭声で歌い方を変えている人向けの話だったりします。
音の跳躍をうまく歌うでさらけ出しているんですが、私も完全に出し方を忘れちゃっていました(涙)。
この状態で出す頭声は口の奥の空間が十分で無いので、良い意味では『響きが澄んだ』、悪い意味では『尖った』音に聴こえます。
せっかくの良い声が何だか矯正されたような、そんな響きになっちゃうんです。本当にもったいないです。
この状態を克服するのはいろいろな方法があると思いますが、楽しみながら上達するのが VoxMEA の持ち味なので、私としてはきっかけとして歌を歌ってみるのをオススメします。カラオケとか唱歌とか、なんでも良いです。ただし、選ぶ際は以下に気をつけた方が良いです。
・地声から声がひっくり返るまでの音を把握して、その音域に近い曲にする
・できれば低声から始まってだんだん高音になる曲にする
・好きな歌にする
参考サイト : 音域データ! @ ウィキ ~この曲の最高音はどこ?~
自分らなりに、この条件に当てはまる曲を探してみた結果がこちらです。好みが偏っているところは勘弁してください(笑)。


完全に奥さんのカラオケの持ち歌なんですが、
女声のこういう曲は他にも探せばいろいろと出てきます。


日曜日の朝に再放送している新・三銃士のエンディングです。
原曲はいきなりサビから入るのであえてこれにしました。
簡単に歌えそうなんですが、実際に歌ってみるとそうは行かない。
平井堅の歌唱力の凄さが理解できる曲です。
ドラマ(人形劇)も面白いので、休みの朝にダラダラと観るのはオススメ(笑)。

選んだあと、歌う際に注意することは以下のポイントです。
軟口蓋を上げない
声に響きを持たせようとすると軟口蓋を上げなくてはならないのですが、軟口蓋を上げることで舌が固まってしまうので、ここはあえて軟口蓋を上げずに歌います。
息の流れ・腹式呼吸を意識する
こういう曲を最初から地声で歌おうとすると、途中で声が裏返っちゃいます。なので、最初から頭声を出す「ロウソクを消さずに歌う」息の流れを意識することが重要です。表情筋を凄く意識しましょう。
それに付随して腹式呼吸で息を出すことで高音まで伸びよく出すことが出来るようになります。脱力して、お腹にしっかり空気を入れる姿勢も重要です。以前書いた、歌うときの口の形についてはこの辺がゴチャ混ぜになっていたんだな~と反省。修正しておきます。
絢香と平井堅が歌っている動画がこれです。

動きがついている分、上体が全くブレていないことが分かりやすいです。歌っていると、アクセントとかフォルテの際に体が前のめりになって、背骨が曲がってしまうんですが、こういう癖は本当に注意しなくてはと思えます。
長くなってしまったので今回はこの辺でいったん区切ります。合唱が趣味でもカラオケは嫌(苦手)…って人は結構いるんですが、曲を最初から最後まで歌い切ることは、歌う技術の向上になるんじゃないかな、という話でした。

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