発声のためのからだ作りについて

2年前に、ネットで色々と調べながら自分でボイトレをしました。当時から現在まで感じたことを踏まえつつ、今度は奥さんとボイトレをがんばろうと思っています。

ボイトレにあたり「誰でも歌はうまくなる!広瀬香美のボーカル・レッスン」のテキストを購入しました。

同じ女声・ソプラノということと、テレビ番組が放映中ということから選んだのですが、これが思いのほか良かったので、実践しながら紹介していこうと思います。

からだ作りから始める

この本の第一回は「歌えるカラダをつくろう」ということで、筋トレから始まります。ボイトレと筋トレって、あまり関係無いと思いがちです。実はそんなことは全くなく、私はむしろ最も重要と考えています。

合唱をやっていると、何らかのボイトレを受けてある程度まで発声が良くなります。その過程で自分なりの歌い方・フォームが決まっていきます。決まったフォームで歌うので、使う筋肉も決まっています。その筋肉が鍛えられていくうちは良いのですが、そのうち限界が来ます。限界が来たまま、フォームを変えられずにそのまま何年も成長できない…、そんな人が結構います。私もそうでしたし、奥さんもそれに当てはまると思っています。
 フォームを変えるための、からだ作りはとても重要です。とはいえ発声の時にどのように筋肉を使っているかは人それぞれなので、その人にあったトレーニングを行う必要があります。今回は奥さんの得意・不得意の傾向から、この本に載っている体幹を鍛えるトレーニングを中心に行うことにしました。
【筋トレ⑤高音を出す(その1)】
1.うつぶせになり、両手を顎の下で組む。両足はつま先を立てる。
2.ひじとつま先を支点にして、肩からかかとまでが一直線になるようにし、30秒~1分の間静止する。
これを実践すると、体でプルプルしてくるところがあります。体幹、いわゆる支えを維持するための筋肉が効いている証拠です。
*中・上級者向けのトレーニングと感じました。この本で「腰に痛みを感じたらすぐにやめましょう」とある通り、自分に無理なトレーニングをするとかえって変なフォームになります。注意して実践してください。

トレーニングの記録をする

筋トレなので継続して行うことが重要です。この本は1回あたり1週間分ですが、練習メニューを決めて、残しておく記録簿があります。方法論だけでなく、実践できるようにしてあるのは良いと思っています。
私が2年前に行ったボイトレの場合、一瞬下手になったと感じたときがありました。具体的にはピッチが下がったりと、音程が不安定になりました。
今思えば、響かせ方を変えただけで呼吸の根源となる筋トレが伴っていなかったのが原因でした。そのときは、このブログに書き残していた筋トレを継続するとそのうち発声も改善していきました。トレーニングを通じて自分の発声の向上を感じるためにも、一瞬下手になった・声に違和感を感じたときのためにも、記録を残しておくことは重要だと思っています。

11月10日の練習

現在、VoxMEAでは来年の演奏会に向けた練習をしています。

MI・YO・TA (作曲 : 武満徹、編曲 : 沼尻竜典)
「良寛相聞」より “手まり” (作曲 : 千原英喜)

この日の練習ではソプラノ・ベースの外声が好調だったのに比べ、
アルト・テナーの内声が不調でした。

不調だった2パートに共通する課題です。

課題①:フレーズの入り

フレーズの入りで音程がふらついたり,入りが遅くなってしまうことが多くありました.
おそらく「息が流れていない=体がうまく使えていない」のだと思うのですが、その原因は
①音が取れておらず、緊張のため上体が力んでしまう
②下腹部等の支えがうまく使えていない
の2つがあると思います。純粋に②だけの人もいましたが、個人的には①のために、
②がほとんどできていない人も多いように感じました.

普段,発声に悩んでいる・向上しようと思っている人ほど,音取りを万全にして,
最高の状態でアンサンブルに臨み,技術の向上を図りましょう.

課題②:パートとしての音のまとまり

外声に対して,内声はパートのまとまりに欠けているように感じました.

合唱は団体競技なので、どうしてもパートとしてまとまった響きを作る必要があります。
VoxMEAの規模だと、1パートあたり、3人がまとまりのある響きを作ることができれば、パートとしても安定した響きになると思います。

このときに重要となるのは,パート内で主軸・二番目・三番目の実力を持つメンバーの,お互いの声に合わせられる技量で,この人たちはパートにとってものすごく重要な意味を持ちます。

この日の外声は主軸と二番手・三番手がしっかりとした響きを作っていました.

一回一回の練習で、好・不調の波はあると思います。
そんな中で、一人ひとりが発声の向上を心がける。
パートとして目指す声質にメンバー全員の同意を得て,それを達成するために
各メンバーがそれぞれの役割をきっちりとこなす。

当たり前のことなんですが、なかなか難しい。
こういうことが日頃の練習で当たり前にできるようになると,
団としてのレベルも確実に向上していくと思いました。

結婚式で演奏してきました

団員の結婚式で歌ってきました。

【曲目】

  • 夢みたものは… (木下牧子)
  • 島へ (武満徹)
  • 川の流れのように (尾形敏幸)

“夢みたものは…”は合唱関係者の結婚式で歌われる鉄板ソングで、VoxMEA団員の結婚式でもよく歌われています。VoxMEAとしての演奏は2009年に行われた”meets”さんとのジョイントコンサートの動画がアップされています。

“島へ”は同じくジョイントコンサートで、また、2003年のVoxMEA第一回演奏会でも演奏した曲です。新郎のVoxMEAに対する活動の原点となった思い出の曲ということで、新郎からの熱いリクエストを受けて演奏しました。
“川の流れのように”は、披露宴に出席されたゲストの方々の誰もが知っていて楽しめる、VoxMEAの持ち歌の一つです。この曲では新郎が伴奏を演奏しました。

VoxMEAは一般合唱団なので、いろいろな人が一人一人、いろいろな都合で加わったり離れたりします。でもこの日は、合唱を現役で楽しんでいる人も、そうでない人も、いろいろな人たちがお二人の門出をお祝いすべく、一緒に歌うために集まって感動を共有できた素晴らしい一日でした。

9/8の練習

現在、VoxMEAでは来年の7/7に行われる第6回演奏会に向けた練習を行なっています。

この日も林光「日本抒情歌曲集」の音取り・アンサンブル練習を行いました。

シンプルな曲の構成で、歌い手の基本的な能力がそのまま音楽の出来につながるように感じます。10/27の全曲通しに向けて、レベルの高い演奏を創りあげていきましょう。

2012年愛知県合唱コンクールの講評

全体講評(書き起こし)

  • 音楽性・経験は年齢を積むと向上するが、特に高声系は発声が衰える。自分の出したい音とのギャップをどう埋めるかは課題。
  • 全体的にレベルが高く、特に一般B部門はどこを代表にしても良いくらい。あえて言うならば、その団体に合った曲・魅力を引き出す選曲が重要。そして、楽譜に書かれている細かい表現、作曲者の意図を演奏にいかに明確して練習し、ステージに臨むかはとても大事。
  • 曲のサウンドの良さに言葉が負けていないか、指揮者と合唱団員が曲を練り込んで「これだ」という演奏をして欲しい。

個別講評

大橋多美子先生

【課題曲】
発声・音質 A
音程・ハーモニー B
音楽性 B
選曲 A

言葉の持つ、母音のそれぞれ異なる響きが響きあうことを音として味わいメロディー(声部)の重なり方を確認して、各々のパートの役割を確かめて、立体的に重なる面白さを敬虔な気持ちとともに表現して欲しい。

【自由曲】
発声・音質 A
音程・ハーモニー A
音楽性 B
選曲 A

詩を語る心のイメージを明確に持って、さりげなく歌い出す。
美しい響きなので、歌い出しの子音の用意と発音のしかたをもう少し工夫してください(ロケットは?ケットと聞こえました)。
全体の流れの中で、テンポと強弱だけで無い変化を。
整った響きばかりでないものを。この曲の何を伝えたかったのか。

小塚憲二先生

【課題曲】
発声・音質 A
音程・ハーモニー A
音楽性 B
選曲 A

  • ポリフォニックにうまくまとめている。
  • やや一本調子の感も。

【課題曲】
発声・音質 A
音程・ハーモニー A
音楽性 B
選曲 B

  • 変化に富んだ表現で大変良い。
  • メロディももう少し味わって歌ってほしかった。

演奏会の練習を始めました

VoxMEAは来年の7月7日(日)に第6回演奏会を行います。
それに向けた練習を始めました。

この日は林光 日本抒情歌曲集より「荒城の月」・「叱られて」・「お菓子と娘」を練習しました。曲名の通り、誰でも一度は聞いたことのある曲が多いです。とっつき易く、音取り・アンサンブルが簡単にできる合唱の名曲集です。

今回の練習では更に上の演奏を目指すということで、指揮者からは『ワンフレーズを一呼吸で歌いきる』ことを練習で求められました。
次回の練習までの宿題になった“歌詞の意味を理解して覚える”ことは、フレーズを一呼吸で歌いきることにとって重要です。

また、ロングトーンが苦手な人のために、リンクを張っておきます。
ぶれないロングトーンを出すために。:烏は歌う
発声の前に、息はしっかり吸うべき?:烏は歌う
瞬間腹式呼吸のための「機関車の呼吸法」:ヴォイストレーナー チャトラ猫の原稿倉庫

ブレスをする際に、上体が変に力んでしまうことで息が続かなかったり、発声が悪くなってしまうことが多くあります。簡単な曲だからこそ、練習を通じてワンフレーズ毎にしっかりと抑揚をつけ、音の跳躍をきちんと表現するためには、どういった体の使い方が必要か、一人ひとり全員が考えていけるようになればと思っています。

2012年愛知県合唱コンクールの結果

2012年愛知県合唱コンクールで演奏してきました。

【結果】
銀賞(3位)

当日の演奏・講評は後日掲載します。今年の活動で良かったところ・課題です。

良かったところ:団員一人ひとりが演奏者として成長した

今年のコンクールに向けては、団として明確に「金賞」を狙うと宣言して臨みました。
そのための課題として、「個人の発声の向上」・「パート内/パート間の声質の統一」を挙げました。課題が明確になったため、団員一人ひとりが、団としての音楽の目指す方向性と、そのために自分がやらなければいけないこと、演奏者としての責任を意識するようになったと思っています。

課題:熟練者層の伸び悩み

私にとっても耳が痛い話です(笑)。
何事もそうですが、長い間、一つのことをやっていると自分の姿勢が確立されていきます。それで成長していく間は良いのですが、コンクールに向けての練習では、それがかえって良い演奏をするための邪魔をしていると、多く感じました。
当人にとっては、長年の経験の積み重ねで出来ていることであり、その姿勢を貫くことで一定のレベルを維持したいのだろうなと思います。私もそうです。
私がコンクールに向けての練習で感じたのは、こうした熟練の『一定のレベルを維持』=『演奏レベルの停滞』でした。
もう一度、VoxMEAの演奏を質を高めるために自分たちが何をすればよいか、一緒に考えていきたいと思っています。

最後に

こういう結果は半分覚悟していたのですが、演奏に向けて本気で臨んだ分、銀賞(3位)はやっぱり辛いです。
そして救われたのは、2年前のアンサンブルコンテストと同じく、打ち上げで合唱を楽しんでいる若手・新人に聞かされた“VoxMEAで良い音楽を作りたい”という熱い想いでした。

一人ひとりの熱い想いを演奏に反映し、来年はもっと凄い演奏をしようと決意しました。
良い打ち上げでした。皆さん、本当にお疲れ様でした。

集中練習を行いました。

来週末(8/5)に行われるコンクールに向け、課題曲G1「Ego sum panis vivus」、自由曲「今年」の練習を土曜・日曜に集中して行いました。

今年のVoxMEAのコンクールに対する取り組みは「個人の発声の向上」・「パート内/パート間の声質の統一」に重きを置いています。

つながれっとまつり2012から1ヵ月、課題曲・自由曲共に声質の統一が図られ、かなりハーモニーの質が向上していると感じています。

ただ、音取りが曖昧な箇所・ff/pp・高音/低音で支えが甘くなり、ハモりがいま一つになってしまうところは相変わらずあります。一人ひとりがそれぞれの課題を認識して本番に向け少しでも解決できるよう、臨んでいきましょう。

また、今回の練習でしつこく繰り返された“フレーズの出だしの発声・ピッチ”、“他パートからフレーズを渡される際の歌い方”は、全員で実践していきたいと考えています。
VoxMEAの今回のコンクールに向けた活動の成果として、今後の演奏に定着すればと思っています。

コンクール本番まであと僅かです。頑張りましょう。

【見学希望の方へ】
今回の練習も含め、ちょいちょい見学希望の方にお越し頂いているのですが、コンクール曲の練習がかなり熱く、練習で一緒に歌っていただく機会を作れず申し訳ありません。
コンクール後は、来年の演奏会に向けた活動を行う予定です。
曲をゼロから練習することが多くなり、気軽に一緒に歌える機会も多くなります。
初心者・経験者に関わらずどなたでも大歓迎ですので、ぜひよろしくお願いいたします。

つながれっとまつりで演奏しました&コンクールに向けての練習

つながれっとまつり2012で演奏しました。

VoxMEAは創団まもない頃から、主な練習場所としてつながれっとNAGOYAを使わせて頂いています。そのご縁から、この機会で演奏させていただきました。
【曲目】
・上を向いて歩こう
・いつも何度でも
・世界に一つだけの花
・川の流れのように
・手のひらを太陽に

最初の4曲はVoxMEAが色々な機会で歌ってきた持ち歌です。最後の“手のひらを太陽に”は振り付きで臨んだ、VoxMEAにはチャレンジングな演奏でした。こういったイベントを通じて、お越しいただいたお客さまに合唱音楽の魅力が伝われば良いな、と思っています。

その後はコンクールに向けての練習を行いました。
自由曲の母音唄から、課題曲の男声・女声の練習、全体のアンサンブルを行うことで、ハーモニー・リズムの確認を重点的に実施しました。まだまだ表現云々以前の、基本的な音取りが出来てない感じです。

その後は合唱祭と、この日のつながれっとまつりの打ち上げを兼ねた飲み会でした。

これからコンクールまで、短い間ですが頑張って行きましょう。

合唱祭で演奏しました。

第51回愛知県合唱祭で演奏してきました。

【曲目】
・Im Grünen (Felix Mendelssohn)
・Ego sum panis vivus (Giovanni Pierluigi da Palestrina)


*衣装はアンサンブルコンテストで作ったTシャツを着ている人がいたり、各々自由な感じです。

VoxMEAの演奏の出来はとりあえず置いておきます(笑)。

とても面白く、勉強になった合唱祭でした。
同じブロックの、色々な合唱団の演奏を聴いて、様々な価値観に触れることができました。

その中でも個人的にはまった合唱団を紹介させていただきます。
【合唱団ピンクエコー】
“真っ赤な太陽”の男声の響き格好良いです、演奏全体を通じて振り付け最高過ぎです。
【愛知女声合唱団】
“時代”の音程・フレーズ・響きの完成度が素晴らしいと思いました。
曲の魅力を最高に引き出していたと感じた演奏でした。
【名古屋男声合唱団】
“男の行進曲”、会場が沸きました。拍手喝采でした。
本当に良い演奏をしていただき、ありがとうございました。

いろんな演奏を生で感じることで、合唱音楽の懐の深さ・面白さを再確認できた一日でした。みなさま、本当にお疲れ様でした。