理想とする合唱団(長い文章です・・・)

僕が大好きで、今でも合唱団の理想としているのはWYC(world youth choir)。
僕が大学3年の時に来日して、100人の実力ある若者が
音楽をパフォーマンスする姿は言葉に出来ないほど魅了され、
とてもセンセーショナルだったのを強く覚えています。

その声は、若々しく、伸びがあり、明るさがあり、輝かしく、勢いがあって
音楽は躍動していて、楽しみに満ちていた。
個人の存在感も確かにあるのだが、合唱団として統一感もあった。

そんな合唱団を夢見ていたのだと、最近、自らの合唱団を振り返り、悩む中で再認識した。

そう、「若々しく、輝かしく、伸びのある声で、
みんなが音楽を楽しんでいて、でも、統一感があって、躍動感があって、
だけど確かに歌い手の存在感がそこにある合唱団」にしたいって。

そして、もう一つ僕が常々大事にしたいと思っているのは、
自分たちの音楽がクラシック愛好家だけでなく
普段クラシックを聞かない人にも愛されること、抵抗感がなく受け入れられること。
一言で表すと開かれた音楽がしたい。
誰にも好かれるような、開かれたクラシック音楽、歌の響きを創りたい。

もちろん100%すべての人に好かれるなんてことは不可能だけど、
多くの人に支持されるような方向性ってあると思う。(人間でもそうですよね(笑))

ちなみにWYCはそれを兼ね備えていた。どんな難しいゲンダイ曲をやっても、
古典派やロマン派やルネサンスや、民謡系をやったとしても、
合唱を知らない人が聞いても喜べる。
もちろんポップスを歌ったら、すごく上手、みんなも納得、楽しい!
閉鎖的なところがない。きっと合唱を知らない人でも
絶対に合唱音楽が好きになる演奏をしていた。

それを実現できるのは、若いから、合唱に対する技術があるから
そして、色々な努力や技術があって、成立しているのは十分理解している。

だけど、そういう特殊かつ技術のある人間による集まりだけが
そのような音楽を成立できるのではなく、
音楽に対する熱意があれば、合唱の初心者でも一緒に
共有できるようなそんな合唱団にしたい。

そんなのは不可能ではと思われる。実現はたやすくないのは十分に分かっている。

若くて、優秀な歌い手を集めて作る合唱団の
世界を代表するのがWYCであり、日本にも優秀なYCがある。
また、各地でもそんな活動が行われている。それは本当に素晴らしいことだ。

どんなに合唱が上手な人でも初心者だったわけだし、
それが大人から始めても共有できるような合唱団があってもいいと思う。
だって初めは、みんな初心者からスタートだし。

かなり欲張りな発想だと思う。
だけど、それをやっている合唱団が少ないからこそ、
目指していく価値はあると思う。

他の合唱団の方からすれば、そんなことは、うちも理想としていて
お前だけが理想としているのではないとお叱りを受けるかもしれませんけど・・・

そんなことで、高い目標を掲げながら、どんな人でも受け入れて、
どんな人にも好かれる(開かれた)合唱団としたいのが、
僕の目標、そして僕の勝手な目指すべき合唱団。

こんな理想だけが高い合唱団が一つぐらいあってもバチは当たらないですよね。
もうこれまでに恥をかくだけ、たくさんかいてきたので、
そんなこと気にせず、理想を外に発信しながら進んでみたいと思います。 

来年もさらに楽しく歌い、高みを目指して・・・

今年もたくさんの音楽と仲間と出会い、素晴らしい時間を過ごすことができました。
本当に幸せいっぱいでした。

しかし、個人的には、この年齢にしては厳しいダメだしや悩まされることも多く、久しぶりに
合唱や指揮を続ける難しさを痛感しながらの一年間でしたが、
一緒に歌う多くの仲間と聴いて下さったみなさんのおかげで、
楽しく音楽をすることができました。本当に感謝しています。

来年は、第6回演奏会。そしてコンクール改正の初年度。

年明けからガンガン練習して、
VoxMEAの演奏を聴いてくださる皆さんを
勇気付け元気づけられる演奏ができるよう頑張っていきたいと思います。

来年も素晴らしい仲間と素敵な歌をたくさん歌い、
そしていつもさらなる高みを目指して全員で練習できることを心から願っています。

それでは、皆様よいお年を。

9/8の練習

現在、VoxMEAでは来年の7/7に行われる第6回演奏会に向けた練習を行なっています。

この日も林光「日本抒情歌曲集」の音取り・アンサンブル練習を行いました。

シンプルな曲の構成で、歌い手の基本的な能力がそのまま音楽の出来につながるように感じます。10/27の全曲通しに向けて、レベルの高い演奏を創りあげていきましょう。