音の跳躍をうまく歌う

音の跳躍するところって難しいですよね。今年の課題曲である”Ne timeas, Maria”は低音から高音へ跳躍する箇所が多いので、どうやったらうまく歌えるかトレーニングしてみました。今回はあえて子音・母音は無視で“オ”とか“ア”でトレーニングしています。
なぜ難しいか
トレーニングにあたり、なぜ跳躍が難しいか考えてみましたが『口の中の形が変わる』ということが大きいと思います。低音を出した口の形で高音を出せないので、口の形を変えようとするのですが、時間が足りない。その結果として出てくる音は、喉が締まった喉声だったり、暗かったり、逆に高音を出す口で低音を出そうとした結果、引いたような音になったりしていると思いました。
ブレイクポイントを把握する
男の人で、合唱をやりたての人であれば地声で歌っている人がほとんどだと思います(自分もそうでした)。そういう人が「ドレミファソラシド…」と音程を上げていくと声が裏返るところがあります。そこを換声点とかブレイクポイントと呼ぶそうです(Wikipedia)。まずは自分たちのブレイクポイントを調べてみることにしました。その結果、自分は下の“シ~ド”、奥さんは上の“ラ~シ”の辺りがブレイクポイントだと分かりました。なぜここがブレイクポイントかは後述します。


ブレイクポイント

ブレイクポイントからみた難所
ブレイクポイントを知ると、課題曲のなかでどこを例にとってみればよいか分かります。自分は38小節目のオクターブ上がるところ、奥さんは8小節目の入りです。
   

ブレイクポイント付近の声を克服する
今回のトレーニングと、昔、自分が胸声(地声)で歌っていた経験を踏まえて、症状別にこうしたらみたいな練習法を書いてみます。
・跳躍前の低音がブレイクポイントの人
自分と奥さんがこれです。日ごろ頭声(頭の後ろ側から息を流して出す声)で音を出している人は、頭声で頑張って低音まで出そうとするんですが地声になっちゃいます。駄目なパターンとしては『跳躍前の低音を意識しすぎる』→『跳躍前の低音が暗くなりすぎる』→『引きずられて跳躍後の高音も暗くなる』が多いと思います。なので、跳躍後の高音を出してから跳躍前の音を出し、ピッチの高い低音を出す感覚を掴むと改善します。あと無理して首周りに力が入っていることが多いので脱力することも重要です。
・跳躍後の高音がブレイクポイントの人
日ごろ胸声で歌っている低声系の人や、合唱やりたての男声の多くがこれに当たると思います。自分もそうでした。駄目なパターンとしては『ブレイクポイントで軟口蓋が上がっていない』→『喉の締まった喉声になる』が多いと思います。なので、対策としては低音も軟口蓋を上げて歌うことが重要です。どうしても高音を出すときに押してしまう・喉が詰まってしまうという人は、「喉を開く」について、再度まとめ | 烏は歌うにあるように、首を左右に振りながら歌って首の力を抜くとか、あえてハスキーな声を出して息を流す感覚を掴むと良いと思います。
克服した後に
ブレイクポイントが存在する箇所の跳躍をうまく歌えるようになっても『ブレイクポイントを飛び越える跳躍はどうするのか』という問題が残ると思います。自分はブレイクポイントが大分低音なので、あとは頭声で歌えばよいのですが、奥さんは例えば最初の出だしなんか凄く苦手です。

この辺の声をうまく出す技について今後トレーニングしていきたいと思います。

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