楽譜と言ってもグレゴリオ聖歌の楽譜です。モテットやミサの旋律の基礎に用いられている原本を知ってみようという試みです。
楽譜の様式が五線譜と異なります。この譜面の様式はネウマ譜と呼ばれるそうです。
ネウマ譜 | Wikipedia
ネウマ譜(neumatic notation)とは、ネウマと呼ばれる記号を用いた記譜法のことである。9世紀頃に現れ、音高を明示しないネウマ、音高ネウマ(ダイアステマ記譜法)といった初期の記譜法が発展し、11 世紀になると譜線ネウマが見られ、4本の譜線が用いられるようになった。このころ、線譜表には、C音とF音が付けられるようになり、それがハ音記号とヘ音記号となる(ト音記号もG音の記号である)。ネウマ(neuma, νευμα)とはギリシャ語で「合図、身振り」という意味であり、合唱を指揮する際の手の合図である。
ネウマ譜自体はあんまり読めなくても、なんとなく音程のイメージは掴めますよね。グレゴリオ聖歌版”Ne timeas, Maria”はここでほとんどを視聴できるので、気になった人は聴いてみると良いです。課題曲と見比べてみて、オリジナルがどのように移植されているか考えてみるのも、理解を深めるのに役立つと思います。”EUOUAE”ってなんだと思いましたが、”seculorum amen” の略で、最も長い母音で構成されている英単語としてギネスに載っているんだそうです。
■備忘録的ネウマ譜まとめ
ネウマ譜を調べられるサイトをまとめておきます。
MusicaSacra
ほとんどすべてのネウマ譜が見られます。今日の楽譜はここにある“Antiphonale (1912)”から持ってきています。
Gregorian chants, with audio files
実際の歌い方(mp3)付きのネウマ譜が見られます。”Ne timeas, Maria”は無かった…。
Codices Electronici Sangallenses
譜線の無い「古ネウマ譜」のデータベース。ザンクト・ガレン修道院の手写本が収蔵されています。