混声合唱団 VoxMEA

mail (代表 : 利根川)

ようこそ。愛知県名古屋市を中心に活動する
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私たちは現時点での課題に果敢に取り組み、
合唱音楽における常識を吹き飛ばす、
独創的で秀逸な作品作りを目指していく
やる気あふれる合唱団です。

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INFO

■ 2012年2月19日(日), 第五回演奏会を行います
会場 : しらかわホール

.ルネサンスステージ .Jesu, meine Freude BWV 227(J.S.Bach)
.五つの童画 (三善晃) .Jポップスステージ



団員募集中


VoxMEA はいつでも歌う仲間を歓迎します
練習時間 : 毎週土曜日 18:00-21:00
詳しくはこちら

母音の出し方について

今日は、分かってしまえばビックリするほど簡単なのですが、分からないと本当に難しい母音の出し方について調べてみました。

母音について
声帯で生成された音は、声道(喉と口)の形で決まる共鳴によって特定の周波数が強調されます。こうして作られるのが母音です。ここで強調される特定の周波数をフォルマントというそうです。声がどうやって作られるかは以下のサイトに詳しいので、調べたい人はどうぞ。

声の種類と発声のしくみ | 研究開発 | OKI
フォルマント | Wikipedia

日本人は、こうやって強調された周波数を持つ音を聴くと、5つの日本語の母音のうち1つの母音に頭の中で変換します。"1つの"っていうところがミソで、出している自分にはあいまいな母音に思えても、聞いている人には必ず何かしらの母音に聞こえるんです。合唱では、この特徴を利用して母音の発声をすると、もの凄く楽に歌えるようになります。

母音の出し方について


合唱における最も良い喉の開け方は、以前歌うときの口の形についてで書きました。なので母音をそこから先でうまく出さないといけません。母音が変化すると口の中の形が変わってしまう…。そんな人がうまくなるかもしれない母音の出し方のコツが、いつもお世話になっているサイトで紹介されていました。

発声についての色々な問題が解決するかもしれない、「母音」のボイストレーニング | 烏は歌う

定番の発声練習である「あーえーいーおーうーおーいーえーあー」(音程はつけてもつけなくても良し)を、
・口を「正しく」しっかり開き
・あごの開き具合は一切変えずに
・「あ→え→い」は「舌」の動きだけで母音を変化させる
・「い→お→う」も「舌」の動き、できなければほんの少し「唇」をすぼめることで母音を変化させる
という練習を、最近よくやっています。


なかなか気付きにくいことをさらっと書ける人は凄いです。VoxMEAも発声練習で"アエイオウ"をやっているんですが、これを読んでやってみると、"アエイオウ"を発声練習でやっている意味が理解できます。

"アエイオウ"をやってみる
上記のサイトに紹介されているとおり、喉や舌に力が入りやすいので、感覚を掴むためにはまず、出しやすい地声で練習してみるのが良いと思います。
"ア〜"って言っているときには、おそらく舌は定位置にいると思います。この時点で舌に力が入らないように注意しましょう。その舌を少しずつ前に出していくと少しずつ"エ"に近付いていきませんか?なんなら唇の外に舌を出して『ヴェー』ってなっても良いかと(笑)。
"エ"が出せたら、そのまま舌の先を持ち上げていって、"イ"に近づくポイントを探してみてください。"イ"ができたら上に書いてあるように、唇を使って"オ"、"ウ"を出してみると良いと思います。
"イ"→"オ"→"ウ"では顎を動かしてしまいがちなんですが、あくまで舌と唇だけで母音をコントロールすることで、良い響きが保てるようになります。


舌の位置と母音を表しているちょうどいい絵が Wikipedia にあったのですが、私は図に示しているように舌の先で母音を調整するようにしています。響きの空間を作るには一番良いのかな、というのが理由です。違ってたらごめんなさい(笑)。

注意点
自分の出している母音がどうやって聴こえるかは他の人に聞いてもらってアドバイスを受けると良いと思います。"イ"、"エ"は特に、曖昧に出しているつもりでも意外と"イ"、"エ"に聞こえていたりするので、出すのがグンと楽になったりします。
コツが分かったら例えば課題曲の "Ne timeas, Maria" の入りの母音だけ("エ"→"イ"→"エ"→"ア")出して練習してみたりすると、出しやすさが実感できると思います。

あと、地声でやっていると楽なのですが、実際に歌ってみると舌や喉に力が入りやすいです。力が入りやすい母音の代表格は"イ"です。逆説的になるかもしれませんが、もし巻き舌が出来ないのであれば一度、巻き舌を練習してみて「舌根の力を抜きながら舌を上げる」感覚を掴むと良いと思います。
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どんぐりのコマ(五つの童画)の詩の解釈

どんぐりのコマ … どんぐりの頭 神さまがちょっと

つまんでとがらせた


『どんぐりのコマ』も含め、この曲集に含まれている曲の言葉は割と平易で、一見すると子供が書いた絵の情景を表現した詩に見えるんですが、理解しようとするとその深いメッセージ性に気付くことができます。
まるで子供に絵本を読み聞かせる時に、こっちがその絵本が発信しているメッセージに気付き、教えてあげているつもりが逆に教えられているような、そんな体験です。
この詩集を五つの“童画”と名付けたセンスは物凄いことだと思います。

…というわけで、相変わらず勝手に解釈をしていこうと思います。

さっそく詩を読んでいきます。最初の「なぜとがってる」と問いかけをしている人はだれでしょうか。おそらく子供なんでしょうね。Sop.が担当なので男の子、女の子に関わらず小さい子だと思います。

そこから先の“樫の木に”以降は詩にインデントがついているように、情景の説明です。ここでの
いっぱいなりました … いっぱい(実が)生った
まあるくなりました … 丸くなった、丸く(実が)生った
その後の“樫の木になりたい” … 文字通り
というように、同じ“なる”という文字でも言葉ごとに意味が推移していきます。

この後は擬人化されたどんぐりの物語です。擬人化するには物語の書き手がいるので、書き手兼読み手は最初に出てきた子供なんでしょう。いろいろな大きさのどんぐりを見て、いろいろと想像を駆け巡らせたと思います。「大きいのは大きい樫の木になりたいんだな」とか…、あれ、じゃあ小さいどんぐりは?普通、樫の木って大きいです。この考えだと小さなどんぐりは何にもなれませんよね。

ここで子供は、頭の中で神さまを作ります。優しい神さまが、小さなどんぐりに対して『コマになっていいんだよ』と、頭をつまんでとがらせたのだと思いつきました。だから大きなどんぐりも小さなどんぐりも喜んで飛び降りて行く情景が子供の頭の中で生き生きとイメージされます。

“どんぐりみんな”以降は、子どもが言葉としての『どんぐり』から、種としての意味を持つ『樫の実』を理解するんだけど、そうやって考えるとみんな幸せになれないので、神さまがわざと樫の実を『とんがり頭』にして、『コマの足』とするストーリーが作られる過程をまとめています。

“どんぐり!”は感極まった子供の叫びでしょう。“からからくるり”でどんぐりのコマがカラカラと音を立てて回る様、カラカラと乾燥した情景を思い浮かばせ、続いて“落ち葉もまわる”“風もまわるよ”と、からっ風が吹いて落ち葉が回る様子を子供の視点から、すべての見るものが新鮮な視点で描かれます。

“こどもたち”以降、フィナーレはどんぐり・子供たちを最も俯瞰的な目で見た立場から描かれます。この光景を見ているのは、この詩を書かれた高田敏子さんであり、この詩を読んだ私たちです。

…というのが私の解釈です。情け無いことに全く自信がありません(涙)、変なところがあれば優しく突っ込んでいただけると助かります。

五つの童画について説明がされていましたので、今回はそれを念頭に詩の解釈を行いました。

調布市民合唱団ホームページ
1968年の作品。 ビクターからリリースされている『三善晃作品集1』の中で三善晃は、高田敏子さんに、「人間と地球全体をくるむ愛を歌う、というテーマで、詩心をもっと ひろやかに、少しばかりのフィクシャスな寓意をはさみこんだ詩を書いてくださるようお願いした。」と書いている。

私の詩の解釈は途中から大分暴走しています(笑)、愛を与えてくれる神様って人間が作り出したものなんじゃないかなと思い、こういう解釈になりました。出来る限りの言葉を使ったつもりですが、力足らずで伝わりきれていなければごめんなさい。

最後に、子供がらみで感動した動画を紹介します。

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Ne timeas, Maria の楽譜

楽譜と言ってもグレゴリオ聖歌の楽譜です。モテットやミサの旋律の基礎に用いられている原本を知ってみようという試みです。


楽譜の様式が五線譜と異なります。この譜面の様式はネウマ譜と呼ばれるそうです。

ネウマ譜 | Wikipedia
ネウマ譜(neumatic notation)とは、ネウマと呼ばれる記号を用いた記譜法のことである。9世紀頃に現れ、音高を明示しないネウマ、音高ネウマ(ダイアステマ記譜法)といった初期の記譜法が発展し、11 世紀になると譜線ネウマが見られ、4本の譜線が用いられるようになった。このころ、線譜表には、C音とF音が付けられるようになり、それがハ音記号とヘ音記号となる(ト音記号もG音の記号である)。ネウマ(neuma, νευμα)とはギリシャ語で「合図、身振り」という意味であり、合唱を指揮する際の手の合図である。

ネウマ譜自体はあんまり読めなくても、なんとなく音程のイメージは掴めますよね。グレゴリオ聖歌版"Ne timeas, Maria"はここでほとんどを視聴できるので、気になった人は聴いてみると良いです。課題曲と見比べてみて、オリジナルがどのように移植されているか考えてみるのも、理解を深めるのに役立つと思います。"EUOUAE"ってなんだと思いましたが、"seculorum amen" の略で、最も長い母音で構成されている英単語としてギネスに載っているんだそうです。

備忘録的ネウマ譜まとめ
ネウマ譜を調べられるサイトをまとめておきます。
MusicaSacra
ほとんどすべてのネウマ譜が見られます。今日の楽譜はここにある"Antiphonale (1912)"から持ってきています。
Gregorian chants, with audio files
実際の歌い方(mp3)付きのネウマ譜が見られます。"Ne timeas, Maria"は無かった…。
Codices Electronici Sangallenses
譜線の無い「古ネウマ譜」のデータベース。ザンクト・ガレン修道院の手写本が収蔵されています。
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高音で喉が固まってしまう人用のトレーニングが素晴らしすぎる

高音で喉が固まってしまったり、喉仏が上がってしまう人用のトレーニング法をいろいろと探して試していたんですが、ここで紹介されている方法が素晴らしすぎました。

「高音」を出す!〜実践編〜 | 烏は歌う
ヘソを見てボートを漕げ - ヴォイストレーナー チャトラ猫の原稿倉庫 - Yahoo!ブログ

ボートを漕ぐつもりで床に座ってみましょう。膝は立て脚は開いて安定を保ちます。そのまま後ろに倒れながら「フンッ」と鼻で笑います。それを数回繰り返してみましょう。元の位置に戻ったとき、自然に息が吸えていることが確認できましたか?きちんと息を吐ければ吸うことは自然にできるのです。それ以上に息を吸うことは胸が硬くなってしまい、結果的に声を疲れさせます。倒れたときに上を向くのもいけません。アゴが出た状態になって首筋を固め響きが扁平になるからです。だから自分自身のオヘソを見ていてください。次に、「フンッ」の代わりに「フ〜ウン〜」にしてみます。適当な高さの音で「フ〜」を伸ばし、「ウ」で4度上の音にしましょう。「ン〜」で元の高さに戻ります。姿勢も同様に「フ〜」で倒れ始め「ウ」のときに一番後ろに行きます。実際のボート漕ぎでも、最も力が出る瞬間でしょう。「ン〜」は「フ〜」よりも短くて良いのです。その分が息継ぎの時間になるからです。これも何度か繰り返してください。そして半音ずつ上げていきます…

このトレーニング法を図示してみました。

座って基準となる音で「フー」と発声しながら後ろに倒れる


ボート漕ぎのような、一番後ろに倒れたところで、4度上がって「ウー」と発声


もとの姿勢に戻りながら「ンー」と基準となる音を発声


どこが素晴らしいか

高音で喉を固めないコツは当たり前なんですが『喉周りの筋肉を緩める』ことと、意外と分かっていない人が多いんですが『腹筋・背筋を使う』ことです。なので、頭声を綺麗に出そうとするボイストレーニングは『喉周りの筋肉を緩めながら腹筋・背筋を使う』ことなんですが、これと合わせて高音を出そうとすると、どれかの意識が抜けてしまうんですよね…。

なので、視線を下に向けて、顎を下がらせることで強制的に『喉周りの筋肉を緩める』ことと、後ろに倒れることによって『腹筋・背筋を使う』ことの両方が一度にできるこのトレーニング方法は素晴らしいんです。少なくとも、練習で指揮者の『重いものを持ち上げるように高音を出す』っていう例えが実感できない人は、一度、このトレーニングをやってみて、どこの筋肉を使うべきなのか知ると、高音の出し方についての意識が変わると思います。

とりあえずキーボード置いておきますね(´・ω・`)
by musicsan

初めは低音から始めて、4度上がった音が地声で裏返る辺り(個人差はあると思いますが、私はミとかファ)を重点的にやってみると良いです。
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歌うときの口の形について

今日は歌う際の基本かつ、できているようで意外とできていない口の形についてです。

基本形について
『力を入れるところ』『力を入れないところ』を図示しました。目の周りの筋肉(眼輪筋)が下にずれていますが気にしないでください(笑)。


力を入れるところ … 軟口蓋を引き上げる筋肉(咽頭筋)・目の周りの筋肉(眼輪筋)
力を入れないところ … 顎を動かす筋肉(頚筋)・舌を動かす筋肉(舌筋)

『力を入れるところ』『力を入れないところ』を上手に組み合わせて、声帯をうまく引き伸ばし、口の中の空間を十分に開けることによって響きのある歌を歌うことができます。

意外とできていない
歌う上で基本となる口の形なんですが、『腹筋の支え』と同様に発声練習では意識をするものの、アンサンブルになるとできてなかったりします。母音とか子音の問題もあるんですが、例えばオクターブの跳躍を考えます。胸声と頭声とが切り替わるような跳躍を同じ母音で歌ったときに、“出し方を変えているな〜”という人、いませんか?そういう人はまず間違いなく口の中の形を変えています。

経験的に、高音から低音に推移するときは軟口蓋や眼輪筋が下がり、低音から高音に推移するときは顎や舌に力が入って上がることが多いと思います。口の形を維持することは手続き記憶なので、習慣付けると、意識しなくてもできるようになります。

頭声で歌える人はそのままの口の形で胸声も出せるようにした方が良いです(“胸声を出す”)。
頭声が出せない人は初心者の方が多いと思います。きちんとした口の形が出来ていないと、頭声が出せるようになっても、そのうち伸び悩むことが多いと思います。初めにこの口の形を強く意識付けて、できるようになることが上達への近道です。

形の作り方
どんな低い音でも高い音でも理想の口の形を保つには、普段通りの筋肉の使い方では難しいと思います。自分の弱点を理解した上で、筋肉を前もって準備することが重要です。

軟口蓋を引き上げるのはよく『あくびをするように』って言いますよね。あと個人的にはハミングをすることで、響きを軟口蓋に当てて刺激したりします。中村先生はたしかこの前の飲み会で『朝起きたら軟口蓋を上げてうがいをする』って言ってました。初心者の方は軟口蓋が見えないので、本当に上がっているか、分からない方も多いと思います。人に見てもらうか鏡を見て、使っている筋肉と口の中の形を意識することをオススメします。

眼輪筋は、目を見開いたり、眉毛を上げることで引き上げることができます。なので、この筋肉がうまく使えているかどうかは鏡を見れば分かります。イマイチな人は下記の体操が良いかと。美容効果もあるので本当にオススメ!

小顔体操 小顔ストレッチ たるんだ表情筋を簡単な体操で鍛えよう

鍛えると書きましたが、どちらかというと眼輪筋を含めた表情筋の稼働域を広げることで文字通り『活き活きと』歌うことができるようになります。

顎・舌に筋肉が入ってしまう人にはストレッチで筋肉をほぐすことが重要です。これまた美容効果テキメンです!

表情筋マッサージ:日経ウーマンオンライン【小顔美人マッサージ】

「ぐりぐり小顔マッサージ」・「強力あご上げストレッチ」 は普段、顎や舌に力が入っている人は試してみると良いと思います。このストレッチ法は『巻き舌ができない』って人が、巻き舌の練習をする準備運動として特にオススメです。

口の形ができるようになると
この口の形が出来ているか確かめる方法は『息が前に飛んでいるか』です。息がまっすぐ前に飛んでいるようでしたら、この口の形が出来ていません。昔、演歌歌手がロウソクを消さずに歌うっていう例えで教えられたんですが、このエントリーを書くにあたってCMを見つけました(感動)。まさにこんな感じで歌えるようになります。

*ボリューム注意*


*7月4日追記
ロウソクを消さずに歌うっていうのは頭声〜胸声をスムーズにつなげるために必要な息の流し方で、軟口蓋を上げるのは響きを入れるために必要かな、と思います。書いたときにはこの辺がゴチャ混ぜになっていました。
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合唱祭と打ち上げ

2010年度 第49回愛知県合唱祭で歌ってきました。


・Ne timeas, Maria (Tomas Luis de Victoria)
・合唱組曲「五つの童画」より 検ズ住計 (三善 晃)

当日はお昼過ぎから練習をしました。これまでの練習の積み上げで、この時期としてはかなり充実した演奏ができるようになったと感じています。その後、稲沢市民会館へ移動し、全員合唱『大地讃頌』の全体練習に参加。練習を終えた後は、同じブロックに参加される合唱団の演奏を聴きました。合唱祭はいろいろな合唱団の演奏を聴けるので良い刺激になります。個人的には「キンダーコール鳩笛の会」、「合唱団うぃろう」、「コール・フロイデ」が良い演奏をしているなあと思いました(あくまで私の個人的な感想です)。

そんななか、順番が来たので舞台に上がりました。稲沢市民会館で歌うのは初めてでしたが、舞台上では他のパートの声があまり聴こえなかった…。響きが乗ると聴こえるんですが、pとかppは本当に聴こえにくい。大きなホールなので、響きが散ってしまっているかと思いましたが、客席で聴かれていた中村先生に伺うと全然そんなことは無かったそうなので、これまで以上に耳を鍛えていかねばと思いました。
この日の演奏を過去の演奏にアップしました。
合唱祭後は打ち上げ。自分にとってはここからがこの日の本番だったりします(笑)。


日曜の夜ということもあり、参加者はそれほど多くなかったのですが、中村先生・榊原先生に参加していただいたおかげで大いに盛り上がりました。特に酔っ払った中村先生から得られる本音トークは非常に勉強になります。「高校生的な発声法」とか「良い息(ブレス)の使い方」とか。他にも当分はネタに困らない程、いろいろと宿題をもらったので(泣)、今後ぼちぼち書いていきたいと思います。

この日の話は中村先生のブログでも触れられているのでそちらもぜひ。だいぶ褒めすぎだと思うんですが、これまでの頑張りを認めてくれる人がいるっていうのはやっぱり嬉しいですし、励みになります。

音楽に言葉を乗せ、言葉を聴衆の心に伝える。これこそが歌の最大の醍醐味であり、歌い手の最大の課題です。

これからコンクールまでの2ヶ月で、「歌い手の最大の課題」を乗り越えていきたいと思っています。
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6/12の練習

今日は合唱祭前日練習でした。


全体の3分の2は課題曲の練習、その後はピアノ伴奏の榊原先生も入って自由曲「砂時計」の練習をしました。VoxMEAは練習の最初の30分が、ウォーミングアップや口の開け方・息の流し方などの、歌う上での基本的事項を確認する時間なんですが、最近はウォーミングアップよりも口の開け方、息の流し方を確認する時間としての意味合いが強くなったな〜と感じました。関連でいろいろと思ったことは後日書きたいと思います。

今日の課題曲の練習では指揮者から、Mariaの"Ma",pariesの"Pa"の発音について、しつこく言われました。

"M+母音"を出すときは下顎が開いて暗い音になりがちなので、上顎を開けたり唇の両端を持ち上げて明るい音を出すように心がけると良い響きになります。
"P"とかの破裂音を扱うときは、息の流れや口の奥の形をコントロールしようとすると後の母音がスカスカになったり逆にアタックしたり聞こえます。"P"を当てる唇の筋肉を調整して、一定の息の流れ・口の形で破裂音を出すのが正解です。どうしても苦手って人には歌をうまく歌うために (3)で紹介しているリップトリルをやって、口まわりの筋肉をほぐすことをお勧めします。

…と書いていると当たり前なんですが、なかなかやってみると難しいのが歌なんですよね〜(涙)。一番重要なのは "a" の母音の出し方なんですが、これも自分自身、まだ出来ていない課題です。

今日は各パート1人のアンサンブルがありました。各パート一人一回ずつだったので、まだ出ていなかった自分が歌ったのですが、歌っている間は頭が真っ白けでした。いったい何歌っていたのか、後で録音を聴いて大いに凹み、次回の一人アンサンブルへの糧へとしたいと思います(号涙)。
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ボイトレで気づいたこといろいろ

相変わらず暇をみてはボイトレしています。
今日は、やっている中でいろいろと分かったことをメモ書き程度に書いていきます。

巻き舌について

巻き舌をできるようにするポイントで奥さんに巻き舌を教えたのが約一ヶ月前でしたが、今は余裕で巻き舌ができています。本当にちょっとのきっかけで出来るようになります。
教えていて分かったんですが、巻き舌をしようと意識し過ぎると息を強く流そうとするので、聞いているとアタックしているように聴こえます。出来るようになったら、自然の息の流れで出来るようにするのが次のステップです。あと出来るようになった本人談として『ドイツ語で"BACH"の"CH"を発音しながら舌を歯の裏側に持ってくると舌先が震える』だそうです。やってみましたが、確かに息の当て方が巻き舌をするのにちょうど良い感じなので過去記事に追記しておきました。

ブレスについて

ブレスのことで、腹斜筋を使うことについて書きました。奥さんもそうなんですが、女の人って腹式呼吸法の入り口が『おヘソの下、丹田の位置を意識する』ことなので、腹斜筋って言われても…って感じでした。そんな方に具体的にどこをイメージするかです。


仝は開放させて(『ハー』とか)できるだけ抵抗を無くした状態にします。その状態で、図に示すまでもなく、いつものようにおヘソの下を限界まで押して息を出し切ります。


息を限界まで出し切ったら、図のように脇腹を意識して内側にお腹を絞り上げます。上手くいくと息を出しきった状態から、さらに息が出てくると思います。ここで使っているのが腹斜筋です。
イメージが掴めたらブレスをするトレーニングをすると良い感じに鍛えることができます。うちらがしているのはこれです。

腹から声を出す!その2 | 烏は歌う

・レベル3→瞬間的にお腹を凹ませて「sh!」、即座に腹筋を緩ませて吐いた分だけ息を吸う(吸うというより緩めたら勝手に空気が入ってくるイメージ)、即座にお腹を凹ませて「sh!」、即座に腹筋を緩ませて…というのをエンドレス

スタッカートブレスは結構メジャーなボイトレなんですが、こっちは少しマイナーかも。
スタッカートブレスの変形です。
練習の例としては、だいたい120bpm(1秒間に2呼吸)前後で、30秒1セット。
きつかったり楽勝だったりなら、適量になるようにセット数や拍を調整してください。
(いきなり180bpm・1秒間に3呼吸くらいでも行けるかな?)
「sh!」を「ハッ!」に変えてみたり、スピードの限界に挑戦してみたりすると、かなりの負荷です。


呼吸法でよくやるような「shu」とか「shi」とかでは圧力がかからず腹筋を鍛えられないので「sh!」を意識して出しています。姿勢は重要なので、できれば壁に背中をつけた状態で。書いてあるように♪120で1分間やろうとすると、腹直筋だけでは苦しいです。うちらは腹斜筋を使わないと持ちませんでした。

こうして腹斜筋が使うように出来ると、お腹をおヘソの下の「点」で支える状態からおヘソの下から脇腹にかけての「面」で支える状態に変化していきます。一週間くらい続けると、横隔膜にかけられる力が増えて、いつもより楽に歌えることに気づくハズなので、まだな人はぜひ!ひょっとしたら今日からでも合唱祭に間に合うかもしれません!!(笑)
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Ne timeas, Maria の時代的背景

合唱祭まで一週間を切りました。合唱をやっている身内同士の演奏なのでそれほど緊張感はないんですけど、本番ものびのび歌いたいものです。
今日は"Ne timeas, Maria"を歴史的な背景から調べてみました。

キリスト教音楽の歴史

今回も相変わらず Wikipediaで調べています。やたら詳しく書かれているので、気になった人は読んでおくと良いです。

グレゴリオ聖歌の成立からいくつかの音楽的な変遷を経て、ルネサンス期にはキリスト教音楽は多声音楽の、音楽としての美しさを追求した姿に変化していきました。
その反面、複数の声部が複雑に入り組んだ聖歌は、美しいんですが歌詞が聴き取りづらくなります。そのような信仰を訴えづらい曲が作られていくことは次第に問題になってきたそうです。

そんな中で起こったのが宗教改革です。カトリックは新教への対抗をするために自己改革をする必要がありました。トリエント公会議が行われ、歌詞が不明確な聖歌も問題となって改められることになりました。"Ne timeas, Maria" の作者である Tomás Luis de Victoria はこの時代の作曲家で、敬虔なカトリック教徒です。トリエント公会議が終了したのは1563年で、この曲が発表されたのは1572年です。当然何かしているハズと思い、歌詞が聴き取りづらいポリフォニーにどんな工夫をしているのかに焦点を当てて、楽譜を読んでみました。

アクセントを外す

6小節目からの複雑な部分を抜き出しています。青でくくっているのが各声部でのアクセントです。絵で見ると分かるように、各声部はそれぞれ違うタイミングで、場合によっては異なるフレーズを歌っているのですが、言葉のアクセントとなるタイミングはきちんとずらされていることが分かります。アクセントがずれていれば言葉もきちんと聴こえますよね。歌い手はどこをしっかり出すか、どこを他パートに回せばよいか、言葉によって知ることができます。

終止を揃える

24小節目からの部分を例に挙げてみましたが、この曲は終止がホモフォニックになることが非常に多いです。終止に向けて縦を揃えることによって言葉を明確に伝えることができると思います。ずいぶん和声を重視しているんだなと思っていたら、こういう風に表現している文章を見つけて、なるほどと思いました。

ルネサンスの音楽 ポリフォニーの完成 | 2010年度「音楽史」西南学院大学

ヴィクトリア (Thomas Luis de Victoria : c.1548 - 1611) は、後に故国に帰りマドリッドの宮廷に仕えますが、師であるパレストリーナの音楽が静的な整った美を標榜しているのに対し (幾分抑制されてはいるものの) 劇的な激しい表現を盛り込むことで独特の作風を得ています。 このドラマチックな表現の故に 「スペイン的」 と形容されることも多いのですが、均整の美学であるルネサンスの枠を越え、ドラマを指向するバロック音楽に一歩踏み出したものとして捉えると尚更興味深いものがあります。

全講義です。ここは本当に勉強になります。他のページですが『ヒューマニズムの追求を芸術面で成就したのがルネサンスであるなら、信仰の側面から追求したのが宗教改革運動、と総括することが出来そうです。』とか、金言がさらっと書いてあったりします。まだ掲載されていない講義内容もありますが、今後も読んでいって深く音楽を理解していきたいと思います。
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砂時計 (五つの童画) の詩の解釈

砂時計 … 落ちた時は銀色の魚(うお)になって

夜の海に泳ぐ


合唱祭でも歌う砂時計の詩の解釈です。調べてみましたが、なかなか載っているサイトがないです。曲の解釈なんてとても出来ないので、詩の意味だけでも自分なりに考えてみました。詩の解釈なんて、読んだ人次第なので、基本的に自由だと思います。ただ、書いた自分自身、情け無いことに相変わらず自信がありません(笑)。おかしいところがあれば優しくツッコミを入れてくれると助かります。

タイトルについて
この作品って、誰に向けて書かれた詩なのかが漠然としていますよね。一般的な事実を、俯瞰的に読み取っているように見えます。ただ、自分は作詩者の主観がかなり入っていると思うんです。

作詩者である高田敏子さんは1914年に生まれて1989年に亡くなられました。『五つの童画』は1968年の作品です。三善晃さんがこの曲を作曲するにあたり、高田さんに作詩を依頼したとのことなので、作詩から作曲まで間があったとしても、当時高田さんは50歳代のはずです。50歳といえば今の世の中、これからセカンドライフって人も多いと思いますが、働き盛りの20〜40歳代から比べると、これまでの人生を思い返すことも多くなるのではないでしょうか。
この詩では悲しかった事も楽しかった事も、すべて今の自分にとっては過去の事で、もうあの頃にした事をやり直すことはできない、どうしようもない寂しさが表現されていると思うんです。タイトルが「砂時計」の割に、砂時計っていう単語は一度も使われていませんよね。ここには、人生は時が流れ落ちる砂時計のようなものなんだという人生訓と、ひっくり返して時間を巻き戻したいという作詩者の想いが暗喩となってタイトルになっているんじゃないかと自分は感じました。

銀色
この曲で銀色という色は一つのテーマになっています。

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銀色のイメージ | 色カラー

銀色の心理効果
高級、知性、洗練、冷たさ、金属、協調性、機械、未来、
殺菌、才能、雪原、貴重、品質、輝き、シンプル、人工的
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この中で最もストレートに感じるのは『輝き』だと思います。鏡のように、見る角度によって色が変わるとも受け取ることができます。ただ、上に書いたように、今の自分にはどうすることもできない過去の出来事に色を付けているとしたら、無機質で冷たい印象を受けます。そういった意味では“夜”も冷たいイメージですよね。


“うお”です。“さかな”って読むとスーパーで並んでいるような魚を思い浮かべるんですが、“うお”って読むと、まさに生き生きと泳いでいる魚を想像します。上に書いた“銀色”と併せると“銀色の魚”となり、躍動的だけど無機質という、よくできた作り物の魚の姿がイメージできると思います。そのうろこの一枚一枚は記憶で構成されていて、悲しい出来事(水泡)を乗り越えて(喰んで)いる…。その魚は過去の自分で、それを冷静に見つめている今の自分がいる。つまり“銀色の魚”って、今の自分が過去の自分を投影した姿なんじゃないかと解釈してみました。

…と、詩の内容を読みといていたらいつの間にかこの曲が大好きになってしまいました。もともとはあまり好きじゃなかったのに(爆)。
魚と人生って繋がりでビッグ・フィッシュという映画があるんですが、その内容を思い出しました。ティム・バートンの変な世界観についていけるかたには猛烈にオススメします。感動で泣けます。

とりあえず予告編を置いておきますね(´・ω・`)
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